生理前の筋トレは意味がない? 数字が動かない時期の見方
生理前に体重も重量も動かないと、筋トレが無駄に思えてきます。この時期に何が起きているとされているのかを一般的な範囲で確認し、何を見れば焦らずに済むのかを考えます。
いつもと同じメニューのはずなのに、やけに重く感じる。体重計の数字も止まったまま。そういう週が続くと、「今やっていることに意味があるのかな」と思えてきます。
先に言ってしまうと、意味がなくなっているわけではありません。ただ、いつもと同じ物差しでは測れない時期に入っているだけ、という見方ができます。
「気のせいかと思っていた」が、いちばん多い
生理前の筋トレについて調べている人が書いているものを見ていくと、同じ形の話が繰り返し出てきます。いつも通りのメニューのはずなのにやけにきつくて、体が疲れているのだろうと思っていた。前回と同じ重量を持とうとしたのに、なぜか力が入らなかった。これだけやっているのに数字が動かない。そう感じていた理由が、あとになって分かったという流れです。
共通しているのは、その時点では理由が分からなかったということです。あとから振り返って初めて「そういえば毎回この時期だ」と気づく。逆に言えば、振り返る材料がないうちは、ずっと自分の頑張りが足りないせいに見えてしまいます。
この時期の体に起きているとされていること
生理前の時期は、女性ホルモンのバランスが変動する時期と言われています。この変動に伴って、体が水分を溜め込みやすくなったり、だるさや眠気を感じやすくなったりする傾向があるとされています。
体重についても、この時期の増加は脂肪が増えたというより水分の影響が大きいことが多いようです。数日で戻ることも珍しくありません。
つまり、体重計の数字も、その日に持てる重量も、普段とは少し違う条件のもとで出てきた数字だということになります。
ここで大事なのは、この説明を「だから仕方がない」で終わらせないことです。仕方がないと言われても、目の前の数字が動かない事実は変わらないからです。
「意味がない」のではなく、同じ物差しで測れないだけ
トレーニングを続けている人ほど、数字で確認する習慣がついています。先週より重い、先月より軽い。その物差しがあるから続けられる、という面は確かにあります。
ただ、その物差しは「条件が同じなら」という前提の上に成り立っています。生理前の一週間は、その前提が崩れている時期です。
条件が違う週の数字を、普段の週と並べて比べると、当然のように「悪くなった」ように見えます。悪くなったように見えるから、やっている意味がないように感じる。順番としてはそうなっているだけで、トレーニング自体が無駄になったわけではありません。
物差しが使えない週にやることは、物差しを捨てることではなく、別の物差しに持ち替えることです。
この時期に持ち替えられる、3つの見方
1. 体重は「その日」ではなく、同じ時期どうしで比べる
先週と今週を比べるのではなく、前回の同じ時期と今回の同じ時期を見比べる、という見方があります。毎月この時期に同じくらい増えているなら、それはその人にとっていつもの振れ幅だと分かります。カレンダーや記録を遡って、自分で見比べてみるということです。
ただしこれは、少なくとも2〜3周期ぶんの記録が並んでいないと見えません。1周期ぶんだけ見ても、それが毎回のことなのか、今回だけのことなのかは判断できないからです。
2. 重量ではなく「やったかどうか」で見る週があっていい
その週だけ、重量の記録を伸ばすことを目標から外す、という考え方もあります。軽くしてフォームを確認する日にしてもいいし、回数を減らして終わらせてもかまいません。
記録が残っていれば、その週に軽くしたことも後から分かります。翌月に同じ時期が来たとき、「前回もここで軽くしていたな」と見えるのと、何も残っていないのとでは、受け取り方がまったく変わります。
3. 休んだ日も、記録の上では0ではない
体調によっては、その日は動かないという判断がいちばん合理的なこともあります。休んだこと自体を記録に残しておくと、後から見たときに「サボった空白」ではなく「そう判断した日」として残ります。
記録を増やさなくていい
ここまで読んで、「じゃあ記録することが増えるのか」と思われたかもしれませんが、そうではありません。
必要なのは、毎回きっちり全部つけることではなく、去年や先月の自分と比べられるだけの記録が、途切れずに残っていることです。その日の体重を測っていなくても、トレーニングの日付と内容が残ってさえいれば、後から自分で並べて見返すことはできます。
ニコフィットは、食事も筋トレも体調も同じ場所に記録できるようにしています。点数はつけませんし、記録しなかった日を責める表示も出しません。過去の記録は、無料のまま見返せます。
よくある質問
生理前は筋トレを休んだほうがいいですか? 一律に決まった答えはないようです。体調が優れないときに無理をしない、という以上のことは人によって違います。休むかどうかより、休んだ週も含めて後から見返せる形にしておくほうが役に立つことが多いようです。
この時期に重量が落ちるのは、筋力が落ちたということですか? その週に持てた重量と、筋力そのものは別のものと考えられています。翌月の同じ時期の記録が並んでくると、毎回同じように下がって戻っているかどうかが見えてきます。
体重が増えたまま戻らないときは? 数日で戻らないことが続く場合は、時期と切り離して考えたほうがよいこともあります。気になる症状があるときは、自己判断せず医師に相談してください。
まとめ
生理前に数字が動かないのは、頑張りが足りないからではなく、いつもと条件が違う週に入っているからだという見方ができます。
その週の数字だけを見ていると意味がないように感じますが、同じ時期どうしを並べられるようになると、「毎回ここで一度止まる」という形が見えてきます。形が見えると、止まったこと自体に驚かなくなります。
そのために必要なのは、完璧な記録ではなく、途切れずに残っている記録のほうです。
※この記事は一般的な情報提供を目的としたものです。体調に不安がある場合は医師にご相談ください。
本記事の内容は、以下の公的機関・学会の公開情報を参考にしています。
- 日本人の食事摂取基準(厚生労働省)
- 日本食品標準成分表(文部科学省)
- 健康日本21 (健康増進法)(厚生労働省)
- 身体活動・運動の基準 (アクティブガイド)(厚生労働省)
- 標準的な健診・保健指導プログラム(厚生労働省)