セッション時間外の対応をどこまでやるか|線を引かないと続かない
オンライン指導で消耗しやすいのが、セッション時間外の対応です。返信の速さで満足度を上げると、それが基準になって戻せなくなります。線の引き方と、線を引いても関係が悪くならない伝え方を整理しました。
オンラインで指導をしていると、消耗するのはセッションそのものではなく、その間の時間だったりします。
質問が来る。写真が届く。返信をする。1件は数分でも、人数が増えると常に何かに反応している状態になります。
この記事は、その線をどこに引くかの話です。
速さは、いちばん戻しにくい価値
最初のうちは、すぐ返せます。人数が少ないからです。
そして速い返信は、確実に喜ばれます。 だから続けたくなります。
問題は、速さが基準になることです。いつも10分で返していると、1時間かかった日に「今日は遅いな」と感じさせます。同じ対応をしているのに、満足度が下がる。
サービスの水準は、上げるのは簡単ですが、下げると必ず気づかれます。速さは特にそうです。
先に決めておくと、断りにならない
線を引くときに難しいのは、途中から引くと「サービスが落ちた」に見えることです。
最初から書いてあれば、それは仕様です。途中で言うと、変更になります。同じ内容でも、伝える順番で受け取られ方が変わります。
だから、始まる前に決めて、書いておくのがいちばん楽だと思っています。
- 返信の時間帯(例:平日10〜19時)
- 返信までの目安(例:24時間以内)
- セッション外で対応する範囲(例:記録へのコメントは週2回)
- 対応しないこと(例:体調不良の相談は医療機関へ)
⚠ 最後の1つは必ず入れてください。 体調や痛みの相談は、指導の範囲を超えます。「医療機関へ」と最初に書いておかないと、その場で判断を迫られます。
速さより効く「予告」
すぐ返せない状況は必ず来ます。そのときに効くのは、速さではなく予告でした。
「明日の夜までに返します」と一言入れておくと、待っている側は待てます。返信が来ないことより、いつ来るか分からないことの方がストレスだからです。
これは記録の話とも似ています。次に何が起きるか分かっている状態を作るのが、安心につながります。
人数が増えたときに最初に壊れるところ
私が見ている限り、最初に壊れるのは返信の質ではなく返信の均一さです。
10人までは全員に同じ密度で返せます。20人になると、返しやすい人に厚く返すようになります。 反応がある人は返しやすいので、自然とそちらに寄ります。
そして返信が薄くなった人から、記録が止まります。 止まったからさらに返しにくくなる、という順番で進みます。
対策は、返す型を決めておくことだと思います。1人あたりにかける時間を先に決めて、その中で返す。質を上げる努力より、ばらつきを減らす努力の方が効きます。
線を引いても関係が悪くならない伝え方
線引きは冷たく聞こえがちですが、理由をセットにすると受け取られ方が変わります。
| 伝え方 | |
|---|---|
| ❌ | 「夜の返信はできません」 |
| ⭕ | 「返信は翌営業日になります。まとめて見た方が、記録全体を踏まえた返事ができるので」 |
相手のためでもある形になっていると、線が壁に見えません。実際、細切れに返すより、まとめて見た方が良い返事ができるのは本当だと思います。
まとめ
- 速さは戻せない。 上げた基準は下げられない
- 始まる前に書いておく(途中で言うと変更になる)
- 体調・痛みの相談は医療機関へ、と最初に書く
- 速さより予告。いつ返すかが分かれば待てる
- 人数が増えると返信の均一さから壊れる。型を決めてばらつきを減らす
- 線を引くときは理由をセットに
続けられない働き方でサービスを組むと、いちばん困るのはクライアントです。線を引くのは、続けるための設計だと思っています。
本記事の内容は、以下の公的機関・学会の公開情報を参考にしています。
- 日本人の食事摂取基準(厚生労働省)
- 日本食品標準成分表(文部科学省)
- 健康日本21 (健康増進法)(厚生労働省)